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ABEMA的ニュースショー出演

テレビ朝日系列のインターネットTV ABEMA内の「ABEMA的ニュースショー」という番組にて、ロシアにおける資産凍結の法律的な根拠について代表弁護士の栗林の解説が放送されております。

下記のURLより本番組をご覧いただけますので、興味がある方はぜひご覧下さいませ。
https://abema.tv/video/episode/89-76_s10_p174

要旨
ウクライナへの武力攻撃への制裁として、現在ロシアに対する経済制裁が行われています。「外国為替及び外国貿易法」では、「国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するために特に必要があると認めたときは」、日本の居住者が、一定の国に対する支払いをしようとする場合には財務大臣の許可を受ける義務を課すことができるとしています。同様に、預金の移動や資本取引については、財務大臣の許可を必要とすることを定めることができることになっています。このような許可を要するかどうか、どのような取引について許可が必要かは、外国為替令によって定められることになりますので、新たな法律の制定は必要なく、閣議決定や財務大臣の告示だけで行うことが可能となります。今回は、ロシア制裁の国連決議はなされていませんが、G7などの友好国において、ロシアに対して共同して対抗措置を取ることが合意されていますので、この合意に基づいて、閣議決定が行われ、日本の金融機関にあるロシア政府関係者の預金が凍結されました。また、ロシア企業との取引による支払についても、政府の許可が必要とされることになりました。ガスなどのエネルギー関係については、まだ支払いが可能ですが、石炭の輸入代金の支払いについてはストップするなど、ウクライナでの戦争状況を鑑みながら、順次支払い停止の範囲を拡大させています。同様に輸出貿易管理令では、特定の国との貨物の輸出について経済産業大臣の承認を受けなければならないと定めることができるとされています。経済産業大臣は、輸出貿易管理令に基づき、ロシアへのぜいたく品や工業品の輸出について経済産業大臣の承認を要することを定めました。これらの措置は、G7や韓国などG20の加盟国の一部と十分に協議すり合わせをして行っていますので、日本政府としても、友好国の間で定められた制裁措置については、直ちに実施することとしていますし、アジアのリーダー国として、アジア地域の諸国に対してロシアへの経済制裁措置を取るよう説得する役割が求められています。一方、アメリカによる経済制裁については、アメリカの大統領令(Executive Order)によって行われます。バイデン大統領は今年の3月、4月に、アメリカの居住者やアメリカ企業がロシアの企業などと取引を行うことを禁止したり、アメリカ国内にあるロシア政府関係者の資産を凍結する大統領令をいくつか出しています。これらの大統領令は、2021年4月15日にサイバーセキュリティ侵害を理由にロシアに対して制裁措置を講ずる大統領令14024をもとにして出されていますが、大統領令14024が1年前に発行されていることからすると、アメリカ政府は1年前から現在の状況を予測していたのかもしれません。