顧問先の企業様への
インタビュー紹介

T3Japan株式会社

副社長 
小嶋 勝広 様

Q御社の業務内容を教えてください

小嶋様
本社はイタリアにあり、イタリア本社は設立から約40年、日本法人は約20年経過しています。T3Japanでは、3次元 CAD ThinkDesignと呼ばれるツールを提供しています。これは、法人様、特に製造業様の設計支援を行うツールで、具体的には製品を作る段階で、形状をどうするか、中にどのように部品を入れるかという設計をコンピュータ上で作るための設計支援を行います。
CAD ThinkDesignの中には、プロフェッショナル、エンジニアリング、ツーリング、スタイリング、ドラフィティングという製品がありますが、2次元を扱うドラフィティング以外は全て3次元の形状を扱っています。製品の用途としては、日本のお客様は自動車業界が多いですが、ヨーロッパではこのほかに家電品、鍋、ヘルメットを作っている会社など多岐にわたります。

Q日本のマーケットの状況や御社の強みについて教えてください。

小嶋様
業界には、絵を作ってそれをどう製造するかというマニュファクチュアリング、キャド・キャムという業界もありますが、CADだけに特化したとしても、何千億もの市場価値、市場規模が日本にあります。そのなかでもわれわれは数億の会社ですので、ドミナントになっているメインのメーカーさんの補完的な役割も果たしています。お客様の主眼は、手数を少なく自分が思う形状、製品を作ることにありますから、ドミナントが5つの手間がかかると我々の方では1つ、2つで思った形状ができるので時間短縮につながるという強みがあり、ご利用いただいております。

Q日本での営業活動で気を付けていることはありますか。

小嶋様
ソフトウェアの開発や製造はイタリアとインドに開発拠点がありますので、イタリアでコンセプトを作り、インドやフランスのプログラマーなどが製品を作っています。日本では、営業や販売が中心ですが、お客様のニーズを吸い上げてイタリアに伝達しています。日本での営業活動は代理店様経由が多いですが、直販で対応させていただいているお客様もいらっしゃいます。

宮本様
営業活動をする上では、販売しているライセンスの保守に関する更新期限を私と小嶋といった上司の元で共有することで、営業の見える化をしてヒューマンエラーをなくし、お客様へのタイムリーなアナウンスをするということを心掛けています。

Q業界の技術革新やマーケットの将来展望について教えてください。

小嶋様
将来的にはバーチャルリアリティで完成図を見ながら、タッチパネルの手袋をつけて車の設計をするということができる可能性があります。現在でも設計の図面をなくしている会社や、金型を3Dプリンタで作成して3次元のデータから製造する会社さんもあります。

Q当事務所を知ったきっかけを教えてください。

小嶋様、宮本様
まず出会いですが、10年ほど前、大手自動車メーカー様関係のお客様と契約書を締結することになり、当時のイギリス人のCEOが英語で書いた契約書のレビューをお願いしました。最初はウェブで外国の法務にお強い事務所さんを検索して、そこで何も分からないままに、栗林先生のところに連絡を差し上げたのが始まりです。
そのときは、CEOも含めて契約の改訂条項、ビジネスのスキームについてディスカッションしました。契約書でも、法律の条文を一個一個見ていただくだけでなく、会社の強みを分析し、ビジネススキームをどう反映するのか、あるいは大手の自動車メーカーさんとどう交渉していくのか、具体的にこのように突っ込んだ方がいいという話を含めてアドバイスいただきました。

Q普段は法律事務所にどのような依頼をされているのでしょうか。

小嶋様
会社のコーポレート関係、たとえば株主総会議事録作成や、登記手続などもアドバイスいただいています。T3Japan は典型的な外資系の企業で、オペレーションはほとんどが海外で行い、日本では営業とか販売に特化しています。私も宮本も含めて会社関係の登記といった通常の管理業務にはあまり実際にはタッチせずに、英語と日本語の両方で株主総会議事録や取締役会議事録、会計上の資料を作成することなどをお任せしています。

Q顧問契約を結んでよかったというエピソードを教えてください。

小嶋様
顧問契約を結んだ時期と前後して大きな訴訟問題が米国でありました。先生の事務所とお付き合いしていて一番よかったなと思う時はそのときです。イタリアの会社が投資家という形で組んでいたアメリカのファンドがアメリカ国内で株を売却したいと言い出したことで、アメリカのファンドと、実際にオペレーションを担当するイタリアとの間で会社の所有権をめぐって争いが起きました。さらに日本の法人の所属をめぐって、アメリカ、イタリア、日本で裁判が提起されましたが、その際に一つ一つ話を整理して、その国ごとの対応をそれぞれアドバイスしていただきました。アメリカについても非常に明るい事務所さんで、テキサス州という我々からすると難しい地域での裁判でも的確にアドバイスいただいたと思っています。

Q顧問契約を結んだ感想と他社へのメッセージをお願いします。

宮本様
何か問題があったときに、相談できる窓口があるということはとてもありがたいことだと思います。

小嶋様
契約書を作成し不安なところがあったときに大丈夫ですかと聞くことができる相談窓口があり、実際に我々の業務内容もある程度把握していただいているというのは非常に心強いのです。法律事務所との顧問契約はそこが主眼になっていると思いますし、ビジネスをやっていく上での一つの安心材料になりますので、おすすめできます。

会社概要

社名 T3Japan株式会社
URL https://www.t3-japan.co.jp
設立 平成26年5月
代表 マッスィモ・スィグナーニ
資本金 100万円
事業内容 think3は、コンセプト・デザイン、設計・製造工程までのトータルプロセスを統合的にカバーできる3次元CAD ThinkDesignを提供しています。