• 2024.02.08
  • 人事労務

就業規則の作成を行った事例

事案の概要

依頼者である食料品の卸会社は、元々家族経営の小さな会社でしたが、事業の拡大につれて徐々にアルバイト社員や正社員を雇用するにいたりました。しかしながら、従業員とのトラブルが絶えず、また退職する社員も多く、いつまでたっても事業の発展が見込めない状態となっていました。そこで会社代表者としては、労働者が働きやすい環境を整備し、労務管理がきちんとなされていることが事業の拡大のためには必須であると考え、当事務所に就業規則の作成について相談に来られました。

就業規則作成のポイント

労働基準法では、常時10人以上の労働者を使用する使用者は次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁(労働基準監督署)に届け出なければならないとされており、従業員が10人以下の会社については、就業規則の作成が義務付けられているわけではありません。しかしながら、従業員の定着を図り、事業の拡大を目指すためには、従業員が安心して働ける労務環境や従業員の権利義務の明確化は必ず必要となっています。現在のように労働者の移動が激しい時代にあっては会社の側が従業員から選ばれる時代にあるとも言えます。また、就業規則において解雇事由を定めていない場合には、懲戒解雇が無効とされるなど、就業規則が存在しないことは労務管理の面においてもリスクとなります。就業規則は会社のポリシーを反映するものです。会社の体制に適合した内容の就業規則を作成することが重要となります。

栗林総合法律事務所による作業の結果

栗林総合法律事務所では、会社の業務内容、会社代表者の事業に対する考え方、従業員の勤務状況等をヒアリングし、労務担当者とも協議を重ねながら、依頼者の会社に最も適切と思われる就業規則の作成を行いました。就業規則の作成に際しては、当事務所がこれまで経験した未払残業代支払請求、退職無効確認請求、退職時の秘密情報の漏洩など色々な紛争事例を基にして、これらの紛争を未然に防ぐためにはどのような規定を設けるべきか、また紛争が生じた場合にも訴訟において敗訴のリスクをできる限り軽減できるためにはどのような規定を設けるべきかを検討しています。

栗林総合法律事務所のサービス内容

栗林総合法律事務所では、会社からの依頼により、就業規則、給与規定をはじめとして様々な労務関連の規定を作成しています。これらの規定には、就業規則や給与規定の他、退職金支給規定、パワーハラスメント規定、セクシャルハラスメント規定、個人情報保護規定、育児休業規定、介護休業規定、旅費・交通費の支給に関する規定等が含まれます。栗林総合法律事務所では、依頼者の社内ルールを明確化し、労使紛争を未然に防ぎ、事業の発展に貢献するようサポートさせていただきます。