• 2024.02.08
  • 一般企業法務

株式譲渡手続きをサポートした事例

事案の概要

当事務所の顧問先(非上場会社)の取締役が退任するに際して、当該取締役が所有していた株式を代表取締役が個人で買い取ることになりました。当事務所は、退任取締役から代表取締役への株式譲渡手続きをサポートするよう依頼されました。

株式譲渡手続きのポイント

非上場会社の株式譲渡は、売主と買主の株式譲渡契約書によって行うことになります。譲渡する株式数、譲渡時期、譲渡価格などについて合意する必要があります。また、非上場会社の株式譲渡については、株式発行会社の取締役会による承認決議や株主名簿の書換手続きが必要となります。非上場会社の株式を発行会社の名前で購入する場合(発行会社による自己株式の取得の場合)は、みなし配当として総合課税がなされる可能性があります。キャピタルゲインによる分離課税を選択するためには、発行会社以外の第三者が購入する必要があります。また、非上場会社の株式を発行会社が購入する場合は、ミニ公開買い付けの手続きをとるか、他の株主に対しても売りつけの権利(タッグアロングライト)を付与するなど、いくつかの制限がかかってきます。買主をだれにするかについても慎重に検討する必要があります。また、会社の役員や従業員が退職するに際して、それまでに取得していた会社の株式を売却することが多くあります。この場合は、株式譲渡代金をいくらに定めるかを交渉する必要があるだけでなく、退職金の支払いや競合避止義務を課すかどうかなど、株式譲渡以外の条件についても合わせて合意されることが多くあります。

栗林総合法律事務所による業務の結果

栗林総合法律事務所では、退職した取締役との株式譲渡に関する契約交渉に立ち会い、退職取締役の代理人弁護士との間で何度かやり取りを重ねる中で、株式の買取金額を含めた取引条件などについて、従前の取締役と現代表取締役との間での合意に達することができました。栗林総合法律事務所では、株式譲渡契約書の作成、取締役会における承認決議(取締役会議事録作成)、株主名簿の書換請求、株主名簿の変更などの手続きをサポートしてきました。その結果、従前の取締役の円満な退職を実現することができ、また現在の代表取締役がほぼ全ての株式を取得することになりましたので、経営の安定を図ることができるようになりました。

栗林総合法律事務所のサービス内容

栗林総合法律事務所では、非上場会社の株式譲渡のサポートを多く行っています。これらの中には、少数株主からの株式の買取や、買取り価格についての交渉代理、株式譲渡契約書や株式譲渡承認に関する取締役会議事録の作成など各種の書類の作成業務も含まれます。株式の譲渡人が外国人や外国法人の場合は、外為法に基づく事前届け出や事後報告なども重要となってきます。当事務所では、これらの手続きのサポートや代行も行っております。株式譲渡手続きをご検討の皆様は、是非栗林総合法律事務所にお問い合わせください。