製品の品質保証について韓国のメーカーに責任を認めさせた事例

事案の概要

当事務所の顧問先のY社は、韓国のソフトウェア製作会社の販売代理店をしていましたが、日本企業に納品した製品の不具合(OSとの相性が原因か)により、顧客に多額の損害が生じることになりました。Y社の代表者から当事務所に相談があり、韓国のソフトウェア製作会社の契約書(英文)を確認したところ、今回のような損害賠償請求についてはメーカーの保証表明の範囲内であることが分かりました。そこで、Y社の社長は、韓国のメーカーに連絡し、今回の日本企業への対応や求償に応じるよう求めたところ、韓国のメーカーで全て対応してくれることで解決を図ることができました。

当事務所のサービス

Y社の社長は、納品先の日本企業から、基本ソフトがフリーズして業務上極めて多額の損害が生じているとの通知を受け、対応に苦慮していました。Y社の社長としては、ソフトウェア自体に問題があるのではなく、あくまで顧客の基幹ソフトとの相性によるもので、製品の欠陥ではないことを主張し、顧客との間で争いとなっていました。Y社の社長から栗林総合法律事務所に相談がなされ、栗林の方で英文の販売代理店契約書を確認したところ、今回の問題については韓国メーカーの責任の範囲内であることが明確でした。そこで、韓国のメーカーに逃げられないよう、顧客との協議の初期段階から韓国のメーカーを巻き込み、できるだけ韓国のメーカーと日本の顧客との直接のやり取りの中で問題解決してもらうようアドバイスし、事なきを得ました。結局、Y社は一銭も賠償金の支払いを行うことなく、本件の解決を導くことができました。ソフトウェアの開発や導入については、今回のような問題が生じることが多くあります。その場合、自分のところに非がないことを声高に主張するだけでなく、全体を大きく見回し、関係者全体にとってどのような解決方法が妥当かを検討する必要があります。また、今回のケースのように、サプライチェーンの中に外国企業が含まれ、外国企業を巻き込んだ紛争になる場合は、契約書の内容を確認し、契約書に基づき当該企業に対して紛争解決の役割分担などを依頼することが必要になります。英文で作成された販売代理店契約書(Distributorship Agreement)の内容を早期に確認し、その内容を紛争解決に反映したことがいい結果につながったものと考えています。Y社は、栗林総合法律事務所の顧問先でしたので、顧問料の範囲内での解決となり、追加の報酬等はいただいておりません。