• 2024.02.08
  • 一般企業法務

外国人による株式取得についての外為法上の事前届出を行った事例

事案の概要

当事務所の依頼者(非上場会社)の株式をアメリカ法人が買い取ることになりました。当事務所の依頼者は、地方都市にある中小企業ですが、ソフトウェアの開発業務を行っていることから、外為法の事前届出が必要となります。当事務所は、依頼者から外為法の事前届出についての相談を受けることになりました。

外為法による事前届出のポイント

日本企業の発行する株式を外国法人や外国人が取得したり売却したりする際には、外為法の事前届出や事後報告に該当するかどうかを確認する必要があります。事前届出が必要かどうかは、株式の発行会社の業種によって定まることになります。発行会社の定款の記載内容や実際に行っている業務の内容に基づき、事前届出が必要かどうかを確認する必要があります。事前届出が必要な場合は、日本銀行へ事前届出書を提出し、取引について問題がないことを事実上確認してもらうまでは株式の取得や処分を行うことができません。

栗林総合法律事務所による業務の結果

栗林総合法律事務所で確認したところ、発行会社は小規模の会社ではありますが、ソフトウェアの開発行為を行っていたり、工場設備のオートメーションに関する先端技術の開発がなされていることから、事前届出が必要な規制業種に該当することが判明しました。そこで、依頼者から新規に株式を取得することとなる外国人(アメリカ法人)の情報(会社名、住所、代表者氏名、ウェブページのリンク等)を入手するとともに、日本の発行会社に関する情報についても、発行会社の代表者からの聞き取りを進めていきました。その結果、事前報告書を提出してから20日程度で承認を得ることができました。

栗林総合法律事務所のサービス内容

栗林総合法律事務所では、外国法人や外国人が日本企業の株式を取得する際の事前届出や事後報告の代理人としての業務を多く行っています。これらの業務には、外為法の届出書の作成だけでなく、外為法に関するカウンセリング、日本銀行との折衝、連絡調整なども含まれます。外国法人や外国人による株式取得をご検討の皆様は、是非栗林総合法律事務所にお問い合わせください。