• 2022.09.27
  • 国際取引

英文ソフトウェアライセンス契約書の作成のポイント

栗林 勉

執筆者情報

栗林 勉Tsutomu Kuribayashi

栗林総合法律事務所の代表であり、米国ニューヨーク州の弁護士資格を有する国際弁護士。国内企業法務の他、国際的紛争の解決や国際取引に関する契約書の作成、中小企業の海外進出支援などの業務を幅広く扱っている。

英文ソフトウェアライセンス契約書の無料サンプルの提供

当事務所では、英文ソフトウェアライセンス契約書の無料サンプルを提供しております。英文ソフトウェアライセンス契約書の作成を検討されている方は、是非ご覧ください。

ソフトウェアライセンス契約書の無料サンプル

ソフトウェアとは

ソフトウェアとは、コンピュータを動作させる手順や命令などを記述したもので、コンピュータプログラムと同じ意味になります。また、コンピュータプログラムに付随する付属文書を含めてソフトウェアという場合があります。

ソフトウェアライセンス契約とは

ソフトウェアライセンス契約とは、ソフトウェアの著作権者であるライセンサーが、ライセンシーに対して、ソフトウェアの使用を行うことを許諾する契約です。ライセンシーはソフトウェアの使用許諾の対価としてライセンサーに対してライセンスフィーを支払うことになります。ソフトウェアの使用許諾がなされる場合であっても、ソフトウェアの無制限の使用が許されるわけではなく、通常の場合、ソフトウェアライセンス契約書には、ソフトウェアの使用に関する様々な制限について規定されています。

ソフトウェアライセンス契約の法律上の位置づけ

ソフトウェア(コンピュータ・プログラム)は、プログラムの著作物として著作権法によって保護されることになります。また、ソフトウェアライセンス契約によりライセンシーに提供される付属文書は、言語または図表の著作物として著作権法により保護されることになります。

ソフトウェアライセンス契約の締結方法

英文ソフトウェアライセンス契約書も通常の英文契約書と同じく、ライセンサーとライセンシーがそれぞれ一つの契約書に調印するのが一般的です。但し、ソフトウェアライセンス契約についてはいくつかの特徴的な契約締結方法がとられることがあります。

シュリンクラップ契約

ソフトウェアとライセンス契約書が一つのパッケージに同梱されており、透明なラップ又はシールで梱包されていることがあります。そのパッケージを購入したユーザーがそのラップあるいはシールを破って(シュリンクして)、中にあるソフトウェアを取り出すことでソフトウェアライセンス契約が締結されたと見なされます。

クリックオンライセンス契約

Webからソフトウェアをダウンロードする場合に、画面上の「同意する」というボタンをクリックすることで、ソフトウェア使用許諾契約が成立したものとみなされます。ソフトウェアのライセンシーが、同意ボタンを押すことで、ソフトウェアを使用することができるようになりますが、一方で、ライセンシー(ソフトウェアのユーザー)はその画面に表示された契約書の内容に同意したものとみなされ、当該契約書の内容に拘束されることになります。

SaaSとは

「SaaS」は、「Software as a Service」の略で、「サース」または「サーズ」と呼ばれます。ベンダー(ライセンサー)が提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネットを経由してユーザー(ライセンシー)が利用できるようにするサービスをいいます。これと似た言葉に、「ASP」(Application Service Provider)という言葉があります。ASPはサービスを提供する事業者やビジネスモデルのことを言います。

SaaSの場合の使用許諾の条文例

Licensed Software can be accessed by Customer via a secure password protected site(s) hosted by Licensor or its vendors or its cloud services providers on virtual or cloud environments, or the world wide web.
(訳)顧客は、世界中のWEBにおいて、バーチュアル又はクラウド環境により、ライセンサー、そのベンダーまたはクラウドサービスプロバイダーによってホストされ、安全なパスワードで保護されているサイトを通じて、ライセンスされたソフトウェアにアクセスすることができる。

英文ソフトウェアライセンス契約書の前文

英文ソフトウェアライセンス契約書の前文では、いつだれとだれの間でソフトウェアライセンス契約が締結されたかを端的に記載する必要があります。

(サンプル)
This Agreement made and entered into July 20, 2022 (“Effective Date”) by and between ●● Co., Ltd., a corporation organized and existing under the laws of Japan with its principal place of business at ●●, Chiyoda-ku, Tokyo, 100-0000 Japan (“Licensor”), and ●● Co., Inc., a corporation organized and existing under the laws of California with its principal place of business at ●● (“Licensee”).
(訳)本契約は、2022年7月20日(以下「発効日」という。)、日本法に基づき組織され、〒100-0000 東京都千代田区●●に主たる営業所を有する株式会社●●(以下「ライセンサー」という。)と、カリフォルニア州法に基づき組織され、●●に主たる営業所を有する●●株式会社(以下「ライセンシー」という。)との間で作成・締結される。

英文ソフトウェアライセンス契約書のWhereas条項

Whereas条項とは、当事者間で契約締結に至った経緯や、契約の全体像を端的に記載する契約条項です。Whereas条項自体は法的拘束力のある契約条項とはなりませんが、契約条項の解釈の指針として用いられることになります。

(サンプル)
WHEREAS, Licensor has a right to license the Software as defined in Article 1 hereof;
WHEREAS, Licensor desires to license the Software to the Licensee and Licensee wishes to license the Software;
NOW, THEREFORE, in consideration of the premises and the mutual covenants herein contained, the Parties hereby agree as follows:
(訳)ライセンサーは、本契約第 1 条に定義された本ソフトウェアの使用許諾を行う権利を有している。
ライセンサーはライセンシーに本ソフトウェアをライセンスすることを希望し、ライセンシーは本ソフトウェアのライセンスを受けることを希望している。
そこで、両当事者は、本契約に含まれる前提条件および相互の特約を約因として、以下のとおり合意する。

英文ソフトウェアライセンス契約におけるライセンスの付与

ソフトウェアの使用許諾に関する契約条項は、ソフトウェア使用許諾契約書において最も重要な契約条項になります。対象となるソフトウェア、独占・非独占の別、サブライセンスの可否などを明瞭な形で端的に記載します。また、ライセンシーは、当該ライセンス契約の下で、どの範囲で(どのような形で)ソフトウェアを使用することができるのかを明確にしておく必要があります。
(サンプル)
Subject to the terms and conditions of this Agreement, Licensor grants to Licensee a non-exclusive, non-transferable license to use the software identified in Schedule A (the “Licensed Programs”) for the purpose of ●●. Licensee may use the Licensed Programs in executable format for its own use, and may translate or modify the Licensed Programs or incorporated them into other software. Licensee may not, however, transfer or sublicense the Licensed Programs to any third party, in whole or in part, in any form, whether modified or unmodified.
(訳)ライセンサーは、本契約の条項に従い、別表Aに定めるソフトウェア(以下「許諾プログラム」という。)を●●の目的で使用する非独占的かつ譲渡不能なライセンスをライセンシーに許諾する。ライセンシーは、実行形式の許諾プログラムを自己使用のために使用することができ、また、許諾プログラムを翻訳し、改変し、または他のソフトウェアに組み込んで使用することができる。ただし、ライセンシーは、許諾プログラムの全部または一部を、改変の有無にかかわらず、いかなる形態でも、第三者に譲渡または再許諾することはできない。

英文ソフトウェアライセンス契約における使用期限

ソフトウェアのライセンスを行う場合にも、ライセンサーの権利が侵害されることがないよう、ライセンシーによる使用について一定の制限を課すのが通常です。

(サンプル)
Licensee shall not copy, decompile, reverse engineer, disassemble, attempt to derive the source code of, decrypt, modify, or create derivative works of the Software or any part thereof except as expressly permitted hereby.
(訳)ライセンシーは、本契約で明示的に許可された場合を除き、本ソフトウェアまたはその一部の複製、逆コンパイル、リバースエンジニアリング、逆アセンブル、ソースコードの抽出の試み、解読、修正、または派生物の作成を行わないものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約におけるロイヤリティ

多くの場合においてソフトウェアライセンス契約は有償契約であり、ライセンシーはライセンサーに対してソフトウェアの使用の対価としてライセンスフィーを支払う必要があります。ライセンスフィーについては、一括払いのこともあれば、毎月一定の金額が課されることもあります。ロイヤルティをどのように定めるかは当事者間の協議により定まることになります。

(サンプル)
In consideration of the rights and license granted hereunder, Licensee shall pay to Licensor the license fees set forth in Schedule B.
(訳)本契約で付与された権利および使用権の対価として、ライセンシーはライセンサーに対し、別表Bに定める使用料を支払うものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における所有権

ソフトウェアは著作権によって保護される権利です。著作権は目に見えない権利ですので、誰に帰属するものであるかを契約書において明確にしておく必要があります。また、複製物や改変物については、オリジナルとは別に独自の著作権が成立することがあります。当事者間の紛争を避けるためには、これらについての著作権も当初の著作権者(ライセンサー)に帰属するものであることを明確にしておくのが好ましいと言えます。

(サンプル)
The original and any copies of the Licensed Programs, made by Licensee, including translations, compilations, partial copies, modifications, and updates, are the property of Licensor.
(訳)ライセンス・プログラムのオリジナルおよびライセンシーが作成した複製物(翻訳、編集、部分的複製、修正および更新を含む)は、ライセンサーに帰属する。

英文ソフトウェアライセンス契約における会計帳簿

ライセンシーが契約に違反した態様によりソフトウェアを使用する場合には、不正な使用方法によってライセンサーの権利が害されることがあります。ライセンサーとしては、ライセンシーの会計帳簿を確認したり、ライセンシーの事務所に立ち入ることで、不正な使用がなされていないかを調査する必要があります。そこで、ソフトウェアライセンス契約書においても、ライセンサーは、ライセンシーの会計帳簿を確認し、ライセンシーの事務所に立ち入り調査することができることを明確にしておく必要があります。なお、ロイヤルティがライセンシーの売上や利益に応じて計算される場合、適切なライセンスフィーを計算(または確認)するためには、ライセンサーにとっては、ライセンシーの会計帳簿を閲覧できることが極めて重要となります。

(サンプル)
Licensee shall keep complete and accurate records and books supporting the calculation of its royalty payments made to Licensor hereunder. Within sixty (60) days after the close of each accounting period, Licensee shall deliver to Licensor the copies of the records and books as Licensor may from time to time require in writing in order to confirm Licensee’s accounting conditions. Licensor shall have the right through independent accountants and/or its own personnel to inspect and/or audit such Licensee’s records and books during Licensee’s normal business working hours.
(訳)ライセンシーは、本契約に基づきライセンサーに支払われるロイヤリティの計算を裏付ける完全かつ正確な記録および帳簿を保持するものとする。ライセンシーは、各会計期間の終了後 60 日以内に、ライセンサーの会計状況を確認するためにライセンサーが随時書面で要求する記録および帳簿のコピーをライセンサーに提出するものとする。ライセンサーは、独立した会計士または自社の従業員を通じて、ライセンシーの通常の業務時間内にかかる記録および帳簿を検査または監査する権利を有するものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における技術トレーニング

ソフトウェアの内容によっては、使用説明書を読むだけではソフトウェアの正しい使用方法が分からない場合があります。このような場合、ライセンシーがソフトウェアを正しく使用することができるようにするために、ライセンサーがライセンシーの従業員・スタッフに対して技術指導を行うことがあります。技術指導に関する条項においては、技術者がどのような形でトレーニングを提供するのかだけでなく、技術者に生じる費用や日当などの負担についても定めておくのが通常です。

(サンプル)
Licensee may request Licensor to provide technical training or technical assistance relating to the Software. Any such technical training or assistance shall be provided by Licensor pursuant to terms and conditions mutually agreed upon by the Parties in writing.
(訳)ライセンシーは、ライセンサーに対して、本ソフトウェアに関連する技術トレーニングまたは技術支援を提供するよう要求することができる。そのような技術トレーニングまたは支援は、両当事者が書面で相互に合意した条件に従ってライセンサーが提供するものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における守秘義務

ソフトウェアライセンス契約においては、ライセンシーに対してプログラムの提供がなされることになりますので、ライセンシーはそのプログラムを解析することで秘密情報に接することもできるようになります。そこで、ソフトウェアのライセンス契約の過程においてライセンシーが取得したライセンサーの秘密情報が外部に漏れたり、ライセンシーがライセンス契約の目的以外の目的で秘密情報を利用したりすることのないようにしておくために、秘密保持条項を規定しておく必要があります。

(サンプル)
The Parties acknowledge that they may disclose their confidential information (“Confidential Information”) to each other during the terms hereof. All Confidential Information provided by one Party (the “Disclosing Party”) to the other Party (the “Receiving Party”) hereunder shall be clearly and conspicuously marked as “Confidential”. The Receiving Party shall not disclose the Confidential Information to any third party without obtaining prior written consent of the Disclosing Party, and shall use the Confidential Information only for the purpose hereof. This article shall not apply to the followings:
(a) Information which at the time of disclosure is in the public domain;
(b) Information which, after disclosure, becomes part of the public domain, by publication or otherwise other than through unauthorized disclosures by the Receiving Party;
(c) Information which at the time of disclosure is already in the Receiving Party’s possession as shown by its written records;
(d) Information which is made available to the Receiving Party by an independent third party who does not owe any confidential obligation;
(e) Information which is requested to be disclosed by a court order.
(訳)両当事者は、本契約の期間中、互いの秘密情報(以下「秘密情報」という。)を開示することができることを確認する。本契約に基づき一方の当事者(以下「開示当事者」という。)から他方の当事者(以下「受領当事者」という。)に提供されるすべての秘密情報は、「秘密情報」として明確かつ目立つように表示されるものとする。受領当事者は、開示当事者の事前の書面による承諾を得ることなく、秘密情報を第三者に開示してはならず、また、秘密情報を本契約の目的のためにのみ使用しなければならない。本条は、次の各号のいずれかに該当する場合には適用されないものとする。
(a) 開示時点で公知である情報
(b) 開示後、受領当事者による不正な開示以外の方法で、出版等により公知のものとなった情報
(c) 開示の時点で、書面上の記録により示されるように、受領当事者が既に所有している情報
(d) 秘密保持義務を負わない独立した第三者によって受領当事者に提供された情報
(e) 裁判所の命令により開示を求められた情報

英文ソフトウェアライセンス契約の期間

ソフトウェアライセンス契約においても、契約の有効期間がいつから開始し、いつ契約が終了するのかを明確にしておく必要があります。また、契約期間が満了した場合には、契約の更新があるのかどうか、契約の更新は自動更新か、当事者の合意がある場合にのみ契約が更新されるのか等を明確にしておきます。

(サンプル)
This Agreement shall become effective on the date of this Agreement and shall, unless earlier terminated pursuant to any provisions of this Article, remain in force for five (5) years thereafter. This Agreement shall be renewed for successive one year, unless either party notifies in writing the other party of its intent not to renew at least ninety days prior to expiration of initial term or any renewal term.
(訳)本契約は、本契約の締結日に発効し、本条項に従って早期に終了しない限り、その後5年間効力を有するものとする。本契約は、いずれかの当事者が、当初の期間または更新期間の満了の90日前までに相手方当事者に更新しない旨を書面により通知しない限り、1年ごとに更新されるものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における不可抗力

ソフトウェアライセンス契約における不可抗力の規定も通常の場合と異なりません。近時の大震災やパンデミックを考えた場合、不可抗力事由が生じる可能性も十分にあり得ると思われます。不可抗力の規定の仕方により、不可抗力事由が生じた場合に、当事者は債務の履行を免れるのか、あるいは履行の完了時期が延期されるだけで債務の履行責任が免除されるわけではないのかなどの違いが生じてくる可能性があります。

(サンプル)
Neither Party shall be liable to the other for any delay or failure in the performance of its obligations under this Agreement if and to the extent such delay or failure in performance arises from any cause or causes beyond the reasonable control of the Party affected (“Force Majeure”), including without limitation, act of God, acts of government or governmental authorities, compliance with law, regulations or orders, fire, storm, flood or earthquake, war, rebellion, revolution, acts of terrorism or riots, epidemics, strike or lockouts.
(訳)いずれの当事者も、本契約に基づく義務の履行が、天災地変、政府または政府当局の行為、法律、規制または命令の遵守、火災、嵐、洪水または地震、戦争、反乱、革命、テロ行為または暴動、疫病、ストライキまたはロックアウトを含むがこれに限定されない、影響を受けた当事者の合理的支配を超える何らかの原因(以下「不可抗力」という。)によって生じた場合および程度において、他方に対して責任を負わないものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における非譲渡性

ソフトウェアライセンス契約は、相手方当事者の信用を基にして締結される契約ですので、相手方当事者が一方的に契約上の地位や、契約に基づく権利義務を第三者に譲渡した場合には、当事者が損害を蒙る可能性があります。そこで、相手方当事者の同意なしに契約上の地位や、ソフトウェアライセンス契約に基づいて生じた権利義務を移転することはできないとするのが一般的です。契約上の地位の譲渡禁止規定は、相手方当事者の同意なしに株主等会社支配者の変更ができないとするチェンジ・オブ・コントロール(Change of Control)条項として働く場合があります。

(サンプル)
Neither Party may assign any of its rights or obligations under this Agreement to any third party without the prior written consent of the other Party.
(訳)いずれの当事者も、相手方当事者の書面による事前の同意なく、本契約に基づく権利または義務を第三者に譲渡することはできない。

英文ソフトウェアライセンス契約における準拠法

英文ソフトウェアライセンス契約は、当事者間の国籍を異にする国際的ソフトウェアライセンス契約として利用されるのが通常だと思われますので、いずれの当事者の国の法律が適用になるのか(準拠法)を明確にしておく必要があります。

(サンプル)
This Agreement shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan.
(訳)本契約は、日本法に準拠し、同法に従って解釈されるものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における仲裁

英文ソフトウェアライセンス契約は、当事者間の国籍を異にする国際的ソフトウェアライセンス契約として利用されるのが通常ですので、当事者間に紛争が生じた場合に、いずれの国の紛争解決機関を用いて紛争の解決を行うのかを決めておく必要があります。また、紛争解決機関としても、裁判所による紛争解決を図るのか、仲裁手続きで解決するのかなどを定めておくのが通常です。

(サンプル)
All disputes, controversies, or differences which may arise between the Parties, out of or in relation to or in connection with this Agreement shall be finally settled by arbitration in Tokyo, Japan in accordance with the Commercial Arbitration Rules of the Japan Commercial Arbitration Association. The award shall be final and binding upon both parties.
(訳)本契約に起因または関連して両当事者の間で生じたすべての紛争、論争または相違は、日本商事仲裁協会の商事仲裁規則に従って、日本の東京で仲裁により最終的に解決されるものとする。その裁定は、最終的なものであり、両当事者を拘束するものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における副本の作成

ソフトウェアライセンス契約書は、各当事者が署名して相手方当事者に原本を送付して管理してもらうものですので、複数の原本が作成されることになります。この場合、いずれの原本も有効な原本となります。最近では、各当事者が署名したPDFを相手方当事者にeメールで送付し、各当事者は相手方当事者から送付されてきたPDFのみを保管する場合が多いと思われますが、これらのPDFであっても契約書としては有効に成立したことの証拠となります。

(サンプル)
This Agreement may be executed simultaneously in multiple counterparts, each of which shall be deemed an original and all of which when taken together shall be deemed to be one and the same agreement. In the event that this Agreement is executed in both the English and Japanese language, the English text shall govern in the event of any discrepancies.
(訳)本契約は、複数の副本によって同時に締結することができ、各副本は原本とみなされ、それらをすべて合わせると同一の契約とみなされるものとする。本契約が英語と日本語の両方で締結された場合、不一致が生じた場合には、英語の文章が適用されるものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約の修正

英文ソフトウェアライセンス契約書の修正に関する条項です。口頭による契約の修正は認められず、契約条項の修正を行う場合には必ず文書によって行う必要があることを明確化しています。

This Agreement may not be amended except by an instrument in writing signed on behalf of all of parties herein.
(訳)本契約は、本契約のすべての当事者を代表して署名された書面によってのみ、変更することができる。

英文ソフトウェアライセンス契約における権利放棄

権利放棄に関する一般的な記載内容です。当事者が権利の放棄をしたり、権利の救済手段を講じたりしなかったとしても、その他の救済手段やその後の債務不履行に対する救済手段の行使を制限されるものではありません。

(サンプル)
No waiver of any term of conditions of this Agreement shall be deemed to be a further or continuing waiver of that terms or conditions or a waiver of any other terms or conditions.
(訳)本契約のいかなる条件の放棄も、その条件または他の条件の更なるまたは継続的な放棄とはみなされないものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における通知

英文ソフトウェアライセンス契約書は、国際間のソフトウェアライセンス契約に関して作成されるものですので、相手方当事者に対する通知(意思表示)をどのような方法により行うのかを明確にしておく必要があります。最近はeメールによる通知も多くなっていますが、eメールについては変造の可能性がありますので、ファックスや国際クーリエなど変造の可能性のないものでなければならないとするのが多いかと思われます。

(サンプル)
All notices and other communications shall be in writing and shall be given by registered airmail, international courier or by facsimile, or by other means providing proof of delivery to the parties at their respective office first above referred to or to any other address of which a party notifies the other in accordance with this Article.
(訳)すべての通知およびその他の連絡は書面により行い、書留郵便、国際宅配便、ファクシミリ、または配達証明を提供するその他の手段により、最初に言及した両当事者のそれぞれの事務所、または当事者が本条に従って他方に通知したその他の住所に送付するものとする。

英文ソフトウェアライセンス契約における完全条項

英文ソフトウェアライセンス契約書では、契約書に記載のある事項のみが当事者を拘束する契約内容となり、契約書に記載のない事項は、仮に口頭での合意があったとしても当事者間の合意としての効力を有しません。口頭証拠排除の原則という英米法におけるParol Evidence Rule(パロール・エヴィデンス・ルール)の内容を定めたものになります。

(サンプル)
This Agreement constitutes the entire and complete agreement between the Parties concerning the subject matter hereof and supersedes all prior agreements.
(訳)本契約は、本契約の主題に関する両当事者の完全な合意を構成し、以前のすべての合意に取って代わるものである。

英文ソフトウェアライセンス契約における署名欄

英文ソフトウェアライセンス契約書においても、各当事者が署名を行い、原本を相手方当事者に対して交付することになります。日本の契約書と異なり、押印は必要ありません。署名は署名権限を有する者が、ローマ字で名前を記載する方法で行われます。名前の全部を記載せず、イニシャルサインのみを行うこともあります。

(サンプル)
IN WITNESS WHEREOF, the Parties hereto have caused this Agreement to be executed in duplicate by their duly authorized officers or representatives.
(訳)その証として、本契約の当事者は、正当に権限を与えられた役員または代理人によって本契約の複本に署名する。

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