• 2020.09.01
  • 国際取引

サービス契約書(Service Agreement)

サービス契約書(Service Agreement)とは

サービス契約書は、当事者の一方が、他方当事者に対して、特定の役務(サービス)を提供し、相手方当事者が役務提供に対する対価を支払うことを約束する契約書です。弁護士への業務の委任は委任契約書(Engagement Agreement)というタイトルをつけることが多いですが、サービスの提供とその対価の支払いを約する点では、サービス契約書のひとつと言えます。また、コンサルタント契約書は典型的なサービス契約書にあたります。サービス契約書の言葉を用いずにConsulting Agreementとしたり、Consultant Service Agreementとすることもあります。

Contents of Service

提供するサービスの内容を具体的に記載する必要があります。契約書作成時点で内容が未確定の場合は、Contents of Services shall be provided in Attachment A.(提供するサービスの内容は、別紙A記載の通り)というような記載方法にし、内容が決まった段階で、別紙の内容を順次補充、改定していくことも考えられます。

サービスの記載例

The Company requests A Corporation to provide the Company its consulting service with regard to finding a target as a partner of the Company and A Corporation agrees to provide the Company with such service.

本会社は、A会社に対して、本会社のパートナーとなる対象企業の探索を依頼し、A会社はかかるサービスを本会社に対して提供することに同意した。

サービスの記載例

During the term of this Agreement, the Company shall render the following services to Client in order to promote the sales of the products.
1 Select appropriate media;
2 Make press release;
3 Provide advices for public relation.

本契約の期間中、本会社は、クライアントに対して、製品の販売促進活動として次のサービスを提供するものとする。
1 適切なメディアの選出
2 プレスリリース
3 公告についてのアドバイスの提供

報酬の支払い

提供するサービスの対価としてどのような支払いをなすべきかについては、サービス契約の中心となる重要な問題です。報酬の決定は当事者でどのような合意がなされたかによります。また、報酬については、後日の紛争を回避するため、金額だけでなく、報酬の支払方法として、一時払い、分割払い、前払い、後払い、条件付支払いなどのうち、どのような支払い方法にするかについても明確に定めておく必要があります。

固定報酬の場合の報酬の記載例

In consideration of the Services rendered by the Company under this Agreement, Client shall pay to the Company a fee in the amount of JPY1,000,000.
本契約書に基づき会社が提供するサービスの対価として、依頼者は、会社に対して100万円の報酬を支払う。

成果報酬の場合の報酬の記載例

In the event that Client enters into an agreement with the Target as a result of Company’s service hereunder, Client shall pay 20% of the annual contract money (hereinafter referred to as the “Contingent Fee”).
本契約書に基づく会社のサービス提供により依頼者が対象会社と契約締結に至った場合、依頼者は年間契約金額の20%(以下「条件付き報酬」という)を支払う。

Contingencyとは一定の条件をみなした場合という意味で、契約がまとまるなど成果が出た場合に初めて報酬が発生するパターンです。Contingency契約の場合、成果が出ない限り報酬が発生しません。

前金の支払い

Client shall pay $10,000 (hereinafter referred to as the “Advance Payment”) to Company within one month after the effective date based on the invoice issued by Company. The Advance Payment covers following items:
1 Necessary fees for preparing the legal documents;
2 Travel expenses and accommodation
依頼者は、会社が発行する請求書により、契約締結から1か月以内に、会社に対して1万ドル(以下、「前金」という)を支払う。前金は以下の項目に対して支払われる。
1 法律文書の作成に要する費用
2 旅費及び宿泊費

一般条項

Service Agreementにおいても一般条項の記載は重要です。特に、サービス契約の履行に際して当事者から重要な秘密情報が相手方当事者に対して開示されることがありますので、秘密保持契約条項については詳細に記載することがあります。なお、秘密保持契約条項については、別途秘密保持契約書を締結し、そちらの中で定めることも多くあります。その他の一般条項の内容は他の契約書と特に異なるところはありません。なお、サービス提供契約が請負契約とみられる場合は、当事者の合意による準拠法の選択が可能となりますが、労働契約としての性質を有する場合は、労務の提供に関する部分については、労務提供地の労働法規が強制適用され、合意による準拠法の選択が排除される可能性があります。